第11回(後編) 写真結婚の隆盛

日本人の高い出生率
前掲の1939年1月1日号、中村赤蜻蛉の「メーン街盛衰記」の中で出生者数が激増した頃の様子をシアトル帝国領事館による同館領域内在住日本人についての数字を元に次のように語っている。
「1910年頃から約10年間は産婆成金の露出した時代で月々に生まれる同胞子女の数は素晴らしい数に上った。統計によると1910年の出生総数は267名であったものは、逐年増加して376名,461名,402名,477名,509名-といふ風に上がって1919年には854名に達した。
実に一ケ月の出生児が平均71名強といふのであるから産婆成金が露出するに不思議はないのである。実際この時代のメー…