ソウジ・カシワギ

(Soji Kashiwagi)

ソウジ・カシワギ氏は、日系アメリカ人の体験を題材に、戯曲、記事、コラム、エッセイを多数執筆しています。カシワギ氏の著作の多くが第二次世界大戦中の日系アメリカ人コミュニティの強制収容を扱っています。カシワギさんはグレートフル・クレーン・アンサンブルの劇作家、創設メンバー、製作総指揮者です。

(2015年5月 更新)

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Hiroshi Kashiwagi Goes to Washington

For my father, Nisei playwright, poet, and actor Hiroshi Kashiwagi, the journey up the steps of the Lincoln Memorial in the heart of Washington, D.C. was steep and arduous. Now 88-years-old, he moves much slower than he used to, but he was determined to reach the top, slowly, step by step. Because for my dad, a steep climb up some steps is nothing in comparison to the long journey he has taken throughout his life to reach this moment. From a small, country store in Loomis, California to behind barbed wires at the Tule Lake Segregation Center during WWII, his road to Washington has not been…

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絆:ニッケイ・ストーリー ~東日本大震災から~

おたがいさま

私は日本の文化や慣習のエキスパートではありませんが、震災後の日本を見ていると、日本は、そして日本人は、いつか必ず復興し、それぞれの生活を取り戻すだろうと確信しています。私がそのように考える理由は、日本人の精神に深く根付いている、ある考え方、そして生き方があるからです。 それは、互いに支え合う「おたがいさま」という概念です。 震災直後から今に至る日本人の行動を表すのに、「我慢」や「仕方がない」、「頑張ろう日本」という奮い立たせる言葉よりも、「おたがいさま」という表現がふさわしいと思います。テレビには、屋根に避難する人々に手を差し伸べ、全く知らない者同士が助け合う姿がありました。「自分たちよりも必要としている人がたくさんいる」と言い、自らの持つほんの少しの食べ物を他の人に分け与え、支援物資の受け取りを辞退する人々の姿がありました。「おたがいさま」という考え方の正反対の「略奪」という概念は、ほとんどの日本人の中に存在すらしません。 大変なのは、おたがいさま。人様の物には手をつけません。そんな風に考えるのでしょう。 「おたがいさま」という考え方と彼らの強さ、精神力をもって取り組めば、東北の人々は、必ずや地域を復興させるでしょう。でも、それには長い時間を要します。たくさんのお金も必要です。そしてそれは、他からの支援無しでは成し得ないでしょう。私たちにもできることがあるのです…

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「餅つき」という伝統:昔ながらの餅作り

アメリカ人にとって、感謝祭に七面鳥が欠かせないように、日本人や世界中に住む日系人のお正月には、美味しくてアツアツのお雑煮は欠かせません。感謝祭とお正月で明らかに違うのは、感謝祭で七面鳥を食べなければ不運や不幸に見舞われるということはありませんが、お正月のお雑煮には幸運の象徴が詰まっているのです。 お正月にお雑煮を食べれば、一年を通して、幸運と長寿、幸福が訪れると日本では何世紀も前から言われてきました。もしお雑煮を食べなければ...それは、誰もが避けたい不運に見舞われる可能性を意味します。 お雑煮を食べる習慣は日本で始まり、カリフォルニアから南アメリカに至る各地へ日系人が持ち込み、何世代にも渡って継承されてきました。もはや元旦はお雑煮なしには始まりません。 2011年1月1日、カリフォルニア州ルーミスの私の両親の家に、家族や友人24人が集まりました。お箸とお餅の入ったお椀を手に添えて、美味しいお雑煮でお腹は満たされました。お正月が訪れたのです。 でも、ちょっと待って下さい。お正月を迎えるには、いくつかのステップを飛ばしてしまったようです。お雑煮のレシピや材料は、出身地によって異なりますが、全てのお雑煮に共通しているのは、必ずお餅が入っていることです。 そしてもし、昔ながらのやり方で餅を作ろうと思うなら、お正月の幸運や長寿、幸福を手にすることが容易でないことがわ…

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"The Betrayed," Why Now is the Time

“Tule Lake, Tule Lake—thatwas a name I dared not mentionspoken warily, always withhesitation, never voluntarily...”—an excerpt from “A Meeting at Tule Lake,” a poem by Nisei writer Hiroshi KashiwagiGrowing up in San Francisco, I remember hearing my father first talk about camp at a community event held at the Buddhist Church in 1975. Unlike other Nisei, who preferred to keep the camp story buried deeply in the distant past, Hiroshi Kashiwagi, my dad, was out there telling it like it was—and he didn’t pull any punches. His speeches were fiery, h…

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The Song Bird of Manzanar: Still Singing After All these Years

How fitting that the woman known as “The Song Bird of Manzanar” had a bright yellow canary sitting in her Orange County apartment—singing, of course. “His name was ‘Tori, Tori, Tori’” she said. And together, the song birds sang. Mary Kageyama Nomura, the Song Bird of Manzanar, has been singing for over 70 years, and still loves it. “Except now, it should be ‘The Old Crow of Manzanar!’” she said laughing. Perhaps it’s her infectious laughter and sense of humor. Or maybe it’s that in combination with her close-…

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この執筆者が寄稿しているシリーズ